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「狐島のキツネ(狐島稲荷神社)」和歌山市

和歌山県内の各地に伝えられているさまざまな民話や伝承、史跡の由来、実在の物語などを伝える「紀州民話の旅」第3弾は、「狐島稲荷神社」です。
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「狐島のキツネ」
狐島って名ァつくくらいやよって、むかしはさみしいところで、ようけキツネが棲んどったらしいわ。
そいで、ちょいちょい悪さしよったんや。
こんな詰もあら。
むかしな、ここによぼよぼになったおばあさんが住んでてな、夜になって近所へもらい風呂に行ったんや。
ほんのそこにある家やのに、その夜に限ってなかなか着かんのや。
そのうちに前垂れに火がついたいうて、おばあさんが「アレ、私の前垂れに火がついたよう。誰ぞ水もてきてけえよう・・・」と大声でわめきたてたんやしょ。
そいで近所の人が飛び出してみると、おばあさんは一生懸命に前垂れをたたいてるんやが、そのさまは丁度、火を消そうとしてるようや。
気のきいた近所の人が
「それ、おばあちゃん、水やで…」いうて、タライを差し出すしぐさをすると、おはあちゃんは「おおきに、おおきに…」いうて、手でタライの水をすくうしぐさをして、パッパッと足元にかけ「やれやれ、やっと消えたわ、おおきに、おおきに」ちゅうて礼を言うたんやと。
みな「お宮のキツネにいらわれた(なぶられた)んやろかい…」ちゅうたそうな。
あの梶取[かんどり]のところに大けな寺があらしょ。
あそこの墓場のぐるりを、キツネにだまされて、一晩中ぐるぐる回ってた人の話もあら。
その人はな、なんでも親類にめでたどとがあって、およばれに行ったんやて。
そいで腹一ぱいどちそうになってな、あっちヘヒョロヒョロ、こっちヘヒョロヒョロしながら、それでも手にもったお土産の折詰めはしっかと握って、その梶取のお寺さんのへんまでさしかかったんやと。
そしたらな、手にさげた折詰が急に重とうなってきて、もう持ってられやんのやて。
そいで左の手に持っていたのを右の手に持ちかえようとした折、ぴゅうーと風のようなものが吹いていったと思うと、もう折詰は無くなってしもてたんやと。
あのキツネのために泣かされた人、このあたりに大分あったそうやで。


(所在地)
 和歌山市狐島21

HP


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2011/05/29 15:16 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)

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